はじめに
「システム開発=プログラミング」という固定観念は、もはや過去のものとなりつつあります。私たちは実際に、一行もコードを読まずに本格的な学習管理システムを構築しました。これは夢物語ではなく、AI技術の進化によって実現可能になった新しい開発手法です。
なぜコードを読まないのか
1. コードは「手段」であり「目的」ではない
システム開発の本質は、ビジネス課題を解決することです。コードはその手段に過ぎません。私たちが注力すべきは、「何を作るか」「なぜ作るか」という仕様の策定です。
2. AIが正確にコードを生成する時代
Claude Codeのような最新のAI開発ツールは、適切な仕様を与えれば、品質の高いコードを生成します。人間がコードを読んでレビューするよりも、AIに正しい仕様を伝えることの方が重要になっています。
3. 専門知識の民主化
従来、システム開発には高度なプログラミングスキルが必要でした。しかし、AI技術の発展により、ビジネス知識を持つ人が直接システム開発に参画できるようになりました。
実践:コードを読まない開発フロー
ステップ1:仕様書の作成
開発の90%は仕様書作成に費やします。以下の項目を明確にします:
- 目的:なぜこの機能が必要か
- 要件:何を実現するか
- 制約:守るべきルールは何か
- テスト方法:どうやって正しさを確認するか
ステップ2:AIへの指示
作成した仕様書をAIに渡し、実装を依頼します。重要なのは、曖昧さを排除した明確な指示です。
ステップ3:動作確認
生成されたコードを読むのではなく、実際に動かして確認します。期待通りに動作すれば、コードの中身を見る必要はありません。
ステップ4:フィードバック
問題があれば、コードを直接修正するのではなく、仕様を修正してAIに再度実装を依頼します。
成功の鍵:仕様書の品質
コードを読まない開発では、仕様書の品質が全てを決めます。以下のポイントを押さえましょう:
- 具体的であること:「使いやすい画面」ではなく「3クリック以内で目的の操作ができる」
- 測定可能であること:成功の基準を数値で示す
- 一貫性があること:用語や命名規則を統一する
- 完全であること:エッジケースも含めて記載する
まとめ
コードを読まないシステム開発は、「楽をしたい」という発想ではありません。本質に集中するための戦略的選択です。ビジネス課題の解決に注力し、技術的な実装はAIに任せる。これが、中小企業がAI時代に競争力を持つための新しい開発手法です。
次回:「仕様書が全てを決める - AI開発における最重要ドキュメント」